世界七不思議事典 古代と新世界の七不思議

「世界七不思議」には時代の異なる2つのリストがあります。それぞれ何が含まれ、なぜ選ばれたのかを整理しました。

ギザの大ピラミッド(エジプト、紀元前2560年頃)

古代七不思議の中で唯一現存する遺構で、ファラオ・クフ王の墓として建造されました。約3,800年もの間、世界で最も高い人工建造物であり続け、この記録は中世ヨーロッパの大聖堂が登場するまで破られませんでした。

バビロンの空中庭園(イラク、時代は諸説あり)

古代の文献では砂漠の都市の中に築かれた緑豊かな段状庭園として描かれていますが、確実な考古学的証拠は一切見つかっておらず、実際に描写通り存在したのか、あるいは全く別の場所にあったのかを疑う歴史家もいます。

オリンピアのゼウス像(ギリシャ、紀元前435年頃)

象牙と金で作られた、高さ約12メートルの座したゼウス像で、古代オリンピック開催地にあったゼウス神殿に安置されていました。古代のある時期に破壊され、現在は物理的な痕跡が一切残っていません。

万里の長城(中国、複数の時代にまたがる建造、新・七不思議)

北方からの侵略を防ぐため、歴代の中国王朝が2,000年以上にわたって築造・修築を重ねた城壁と要塞の連なりで、全長数千キロに及びます。ただし「宇宙から肉眼で見える」という俗説は事実ではありません。

タージ・マハル(インド、1653年完成、新・七不思議)

ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンが、出産で亡くなった王妃ムムターズ・マハルのために建てた白い大理石の霊廟です。ペルシャ、イスラム、インドの意匠を融合させ、ムガル建築の最高傑作の一つとされています。

コロッセオ(イタリア、80年完成、新・七不思議)

ローマ帝国で建造された最大の円形闘技場で、数万人の観客を集めて剣闘士の試合や公開見世物が催されました。その楕円形の設計と階層状の観客席は、現代の競技場建築にも影響を与えています。

オリジナルのリストと「新・世界七不思議」の違い

もとの「古代世界の七不思議」は紀元前2世紀頃にギリシャの著述家たちによってまとめられたもので、当時のヘレニズム世界の地中海圏で知られていた建造物に限定されていたため、ギリシャ、エジプト、近東の遺構に大きく偏っています。一方「新・世界七不思議」は2007年、ニュー・セブン・ワンダーズ財団が主催した世界規模の一般投票によって選ばれた、まったく別の現代の企画で、地理的にもより多様なリストを目指したものです。両者に重複する項目は一つもありません。

なぜ古代の不思議は一つしか現存していないのか

古代七不思議のうち、ほぼ完全な形で現存しているのはギザの大ピラミッドただ一つです。残りは約2千年の間に地震、火災、意図的な破壊、あるいは単なる経年劣化によって失われました。だからこそ大ピラミッドは特別な位置を占めています――両方のリストを通じて、現代の私たちが古代の人々が実際に記述したものにきわめて近い姿を今も目にできる唯一の存在なのです。

よくある質問

古代のリストで何を「不思議」とするか、誰が決めたのですか?

単一の公式機関があったわけではありません。複数の古代ギリシャの著述家や詩人が、時代とともに似てはいるが完全には一致しないリストを作成しており、今日最も広く引用されているバージョンは、単一の原典というより後世の歴史的な編纂を通じて広まったものです。

新・世界七不思議は、ユネスコの世界遺産のような公式の認定ですか?

いいえ。これはスイスを拠点とする財団による、一般投票に基づいた民間の企画であり、ユネスコ世界遺産とは全く別の枠組みです。ただし万里の長城やタージ・マハルなど、新・七不思議の中にはユネスコ世界遺産としても別途登録されているものもあります。