プロのようにワインをテイスティングする方法:「5つのS」メソッド

プロのワインテイスティングは生まれ持った才能ではなく、グラス1杯のワインと少しの注意力さえあれば誰でも練習できる、再現可能なプロセスだ。

  1. See(見る)

    白い背景に向けてグラスを傾け、ワインの色と透明度を観察する。色の濃さや色調はワインの熟成度やぶどう品種のヒントになり、透明度は欠陥のサインになることもある。

  2. Swirl(まわす)

    グラスの中でワインを数秒間そっと回す。これによりワインが空気に触れて香り成分がより多く放出されるため、まわしたワインは静止したままのワインよりほぼ確実に香りが豊かに感じられる。

  3. Smell(香りをかぐ)

    まわす前とまわした直後の両方でワインの香りをかぎ、比較する。すぐに正確な香りの名前を当てようと気負うのではなく、まずはフルーティ、フローラル、土っぽい、樽香といった大まかなカテゴリーを見極めることを心がける。

  4. Sip(口に含む)

    少量を口に含み、飲み込む前に口の中全体に広げる。甘さ、酸味、タンニン(口の中を乾かすような渋みの感覚)、そして全体のボディ感――口の中で軽く感じるか、しっかりしていると感じるか――に注意を向ける。

  5. 余韻を味わう(Savor)

    飲み込んだ後に味わいがどれくらい長く残るか、いわゆる「フィニッシュ(余韻)」に注目する。より長く複雑なフィニッシュは、必ずしもそうとは限らないが、一般に品質の高いワインのサインと考えられている。

  6. 目的に応じて吐き出すか飲み込むかを選ぶ

    大規模なテイスティングの場では、プロのテイスターは多くのワインを立て続けに評価しながら頭をすっきり保つために、飲み込むのではなく吐き出すことが多い。自宅でのカジュアルなテイスティングでは、少量を飲み込むのはごく普通のことで、吐き出すのはあくまで実用的な手段であってルールではない。

見た目以上に、まわすことが重要な理由

ワインをまわすことで、空気に触れるワインの表面積が増え、液体の中に閉じ込められたままになりがちな香り成分の放出が早まる。人が「味」として知覚しているものの多くは実は「香り」であり、これがこのシンプルなステップがワインの印象に大きな影響を与える理由の一端だ。

「余韻」は比較的信頼できる品質のサインの一つ

味は悪くないのに、飲み込んだ瞬間に風味が消えてしまうワインは、風味が変化しながら長く残るワインに比べて、単調で質が低いとみなされることが多い。これは、テイスティングの中でも、初心者を含めさまざまなテイスターの間でかなり評価が一致しやすい数少ない要素の一つだ。

よくある質問

ワインをうまく味わうには訓練された舌が必要?

いいえ――この5ステップのプロセスは、初心者にも上級者にも通用するよう設計されている。語彙やパターン認識は練習とともに向上していくが、この基本的な手法自体は、始めるのに特別な訓練を必要としない。

ソムリエはなぜワインを飲み込まずに吐き出すの?

主な理由は、一度に何十種類ものワインを試飲する中でアルコールの影響が積み重なるのを避けるためだ。そうしなければ、すべてのワインを評価し終える前に、舌の感覚や判断力が鈍ってしまう。