ビッグツー(Big Two)モデルとは?
社会心理学者スーザン・フィスク(Susan Fiske)らの研究チームが提唱したステレオタイプ内容モデル(Stereotype Content Model)によれば、私たちが他人や集団に対する印象を形成する際に最初に、そして最も大きく作用する二つの基本次元が「温かさ(Warmth)」と「有能さ(Competence)」であるとされています。自己報告式のパーソナリティ特性を扱うビッグファイブとは異なり、ビッグツーは私たちが他人や集団をどう知覚し判断するかを説明する社会認知モデルに近いものです。
なぜ温かさを先に判断するのか
進化心理学的な説明によれば、見知らぬ相手に出会ったとき「この人は自分に好意的か敵対的か(温かさ)」を先に判断することが生存にとってより重要で、その次に「この人はその意図を実行する能力があるか(有能さ)」を判断する順番で社会的印象が形成されると説明されます。この考え方は組織でのリーダーシップ認識、ブランドに対する消費者の態度、社会集団間の偏見研究など幅広い分野で活用されています。
よくある質問
ビッグツーとビッグファイブは同じ概念ですか?
違います。ビッグファイブは個人が自ら回答する性格特性モデルであり、ビッグツー(温かさ-有能さ)は他人や集団を見るときに働く社会的認知・知覚の枠組みを説明するモデルです。ただし、この二つの次元が性格特性研究において上位因子として扱われる場合もあります。
4つの組み合わせの中で最もよく見られる偏見は何ですか?
研究によると、社会的に最も否定的な認識は低温かさ・低有能さ(軽蔑型)の組み合わせで現れる傾向があると報告されています。ただしこれは実際の特性よりも社会的な固定観念に由来する場合が多いため、批判的に見る必要があります。