サティアのコミュニケーション類型論とは?
バージニア・サティアは長年の家族療法の臨床経験を通じて、人はストレスや脅威を感じる状況で、自分自身、相手、状況という3つの要素のうち少なくとも1つを無視する形でコミュニケーションを取る傾向があることを観察しました。これをもとに、融和型、非難型、超理性型、無関係型という4つの機能不全的な類型と、3つの要素をすべて尊重する5番目の類型である一致型を提示しました。
自分・相手・状況という3要素と、交流分析との違い
融和型は自分自身を無視し、非難型は相手を無視し、超理性型は自分と相手の感情を両方とも無視して状況(原則と論理)だけを残します。無関係型はこの3要素全体を回避しようとする傾向を示します。一方、一致型は自分の考えと感情をありのままに認識しながらも、相手と状況を併せて考慮するという点で、他の4類型と区別されます。エリック・バーンの交流分析における自我状態(親・成人・子ども)が会話の中での心理的な立ち位置に焦点を当てるのに対し、サティアの類型論はストレス状況で現れる防衛的なコミュニケーションの「パターン」そのものに焦点を当てるという違いがあります。両理論とも、家族療法やカウンセリングの現場で自己理解と関係改善を助ける道具としてよく併せて言及されます。
よくある質問
一人の人は常に同じ類型でコミュニケーションを取るのですか?
いいえ。ほとんどの人は状況や相手によって複数の類型を行き来しており、その中でも特にストレス下で頻繁に現れる主な傾向がある程度と理解するのが適切です。
超理性型は単に落ち着いた性格ということではないのですか?
落ち着いていること自体は問題ではありません。超理性型は、感情を認識し表現すること自体を避け、論理と原則の裏に隠れる傾向を指します。感情を認識しながらも落ち着いて表現することは、むしろ一致型に近いコミュニケーション方式として扱われます。