ルーティングテーブルの基礎をわかりやすく解説

パケットが目的地を見つける仕組みを順番に確認してみましょう。

ルーティングテーブルとは

ルーターやコンピュータがパケットを目的地に送るために参照する経路情報の一覧です。宛先ネットワークごとに「この方向に送る」というルールがまとめられており、パケットが届くたびにこの表を見て次の行き先を決めます。

宛先ネットワークとネクストホップ

ルーティングテーブルの各項目は「この宛先ネットワークに行くには、この次の機器(ネクストホップ)に送る」というルールで構成されています。宛先が直接つながっているネットワークでなければ、パケットは次のルーターに渡され、そこでも同じ処理が繰り返されます。

デフォルトルート(基本経路)

ルーティングテーブルに正確に一致する宛先の項目がないときに使われる「それ以外すべて」の経路です。家庭用ネットワークでは、通常ルーターがインターネット側へ出ていくデフォルトゲートウェイがこの役割を担います。

メトリック(優先度)

同じ宛先へ向かう経路が複数ある場合に、どの経路を優先的に使うかを決める値です。一般的に数値が小さいほど優先度の高い経路として扱われます。

静的ルーティング

管理者が経路を直接入力して固定する方式です。小規模なネットワークでは構成がシンプルで動作を予測しやすい一方、ネットワーク構成が変わるたびに人の手で修正する必要があります。

動的ルーティング

ルーター同士がルーティングプロトコルを通じて情報をやり取りし、最適な経路を自動で計算・更新する方式です。構成が頻繁に変わる大規模ネットワークやインターネットのバックボーン区間で主に使われます。

自分のPCでルーティングテーブルを確認する方法

Windowsではコマンドプロンプトでroute printと入力し、MacやLinuxではターミナルでnetstat -rnまたはip routeコマンドを実行すると、現在のシステムのルーティングテーブルを直接確認できます。

インターネット規模の動的ルーティングの仕組み

ここで説明したルーティングテーブルの考え方は、一つのネットワークやその周辺の小規模な範囲で機能するものです。インターネット規模になると、ルーターはBGPのようなプロトコルを使い、独立して運用される無数のネットワーク間で到達可能性の情報をやり取りしており、家庭やオフィス内の静的・動的ルーティングよりもはるかに大規模で調整の難しいプロセスになっています。

ネットワーク確認に役立つ他のコマンド

ルーティングテーブルの確認だけでなく、宛先までの経路を1ホップずつたどるコマンドや、基本的な疎通確認を行うコマンドなど、標準搭載されているいくつかのコマンドラインツールも知っておくと、自分のPCで接続トラブルを調べる際に役立ちます。

よくある質問

家庭用の無線ルーターにもルーティングテーブルはありますか?

はい。ただし多くの場合、内部ネットワークとインターネットへのデフォルトルート程度の非常にシンプルな構成なので、普段ユーザーが意識する必要はほとんどありません。

route printやip routeの結果が複雑すぎます。

最初は宛先、ネットマスク、ゲートウェイ、インターフェースの項目だけを見てみましょう。ほとんどの行は、デフォルトルート(0.0.0.0)と自分が属するローカルネットワークへの経路の2種類に要約して理解できます。