なぜ一つのプロトコルに統一しないのか
それぞれのプロトコルはシンプルさ、収束速度、拡張性、対応ベンダーの面でトレードオフが異なります。小規模なオフィスなら静的ルートやRIPで十分ですが、中規模企業では通常OSPFやEIGRPを、数千台のルーターを抱えるISPのバックボーンでは内部にIS-IS、外部接続にBGPを使うのが一般的です。
実務で重視されるのは収束時間
管理者が最も気にするのは、回線障害後にネットワーク全体が新しい最適経路に合意するまでの「収束時間」です。RIPのような古い距離ベクトル型は数分かかることもありますが、OSPFやIS-ISのようなリンクステート型は通常数秒で収束するため、レガシー環境や学習用途を除けばRIPはほぼ置き換えられています。
よくある質問
家庭用ネットワークでもこの知識は必要ですか?
いいえ。家庭用ルーターはあらかじめ設定されたデフォルトルートを使うだけで、これらのプロトコルは動作していません。これは複数のルーターが自動的に協調する必要がある、企業やISP規模のネットワークで使われる概念です。
どのプロトコルが一番優れていますか?
万能な「最良」は存在せず、ネットワーク規模やベンダー構成、障害復旧の速さへの要求によって最適な選択は変わります。現在はOSPFが最も一般的な汎用選択肢で、大規模ISPのコアではIS-ISが、異なるネットワーク間の接続はBGPが担っています。