QoSは帯域を「増やす」のではなく「並べ替える」機能
QoSを設定すればインターネット全体が速くなると誤解されがちですが、それはできません。ダウンロードとアップロードの合計速度は契約している回線プランで決まっており、QoSが変えられるのは、その限られた帯域を複数の通信が同時に取り合うときの送信順序だけです。これはまさに、誰かが大きなファイルをアップロードしている間にビデオ通話がフリーズする、という状況そのものに直結する仕組みです。
最近のルーターは自動化が進んでいる
現行のルーターの多くは、SQM(スマートキューマネジメント)やCAKEといったアルゴリズムを搭載しており、回線のバッファに通信が溜まることで発生する遅延(バッファブロート)を、手動で端末の優先順位を設定しなくても自動的に管理してくれます。「Adaptive QoS」のような自動モードが用意されている場合は、手動で優先ルールを細かく設定するより、まずはそちらを試すほうがシンプルで効果的なことが多いです。
よくある質問
QoSを有効にすると回線全体の速度が上がりますか?
いいえ。QoSは回線が混雑しているときにどの通信を先に送るかを変えるだけで、最大のダウンロード・アップロード速度は契約している回線プランの数値のままです。
かなり速い回線プランを契約していてもQoSは必要ですか?
特にアップロード速度に関しては必要になることが多いです。ビデオ通話やオンラインゲームはアップロード側の混雑に特に敏感で、多くの家庭向けプランはダウンロード速度に比べてアップロード速度がかなり低いため、ダウンロードが速いプランだからといって、誰かがアップロード中の通話やゲームの遅延が自動的に防げるわけではありません。