火成岩 - マグマが冷えて固まった岩石
地中のマグマや地表に噴出した溶岩が冷えて固まってできる岩石で、冷える速度によって結晶の大きさが大きく変わります。地中深くでマグマがゆっくり冷えると結晶が大きく成長した花崗岩のような深成岩になり、火山の噴火で地表に出た溶岩が急速に冷えると結晶がほとんど見えない玄武岩のような火山岩になります。同じ成分のマグマでも、冷える速度と場所によってまったく異なる岩石ができるというわけです。
堆積岩 - 積み重なって固まってできた岩石
砂、泥、生物の遺骸のような堆積物が長い時間をかけて積み重なり、押し固められてできる岩石です。川や海に運ばれた堆積物が層状に積み重なると、上からの重みで押し固められ、その隙間を鉱物成分が満たして結びつく膠結作用を経て硬い岩石になります。砂が固まれば砂岩、泥が固まれば頁岩(シェール)、貝殻のような石灰質の生物の遺骸が積もれば石灰岩になる、という具合です。層状に積み重なった層理がはっきり残っているのが特徴で、化石が最も多く発見される岩石でもあります。
マグマと溶岩、混同しやすい2つの用語
地中にあるときはマグマ、地表に噴出した後は溶岩と呼ばれるのが、この2つの言葉の最大の違いです。化学成分は似ていますが、位置が異なります。地下のマントルや地殻下部で岩石が溶けてできた液体状態をマグマと呼び、これが火山噴火で地表に現れた瞬間から溶岩と呼ばれます。火山噴火のニュース映像で流れ出る赤い液体が溶岩で、その下の地中にとどまっているのがマグマというわけです。
風化と侵食が循環の中で果たす役割
地表に露出した岩石は、水、風、気温変化によって細かく砕かれる風化と、その破片が運ばれる侵食を経て、堆積物の材料になります。火成岩であれ変成岩であれ、地表に長くさらされると、雨風や気温変化によって少しずつ崩れていく風化作用を受けます。こうして細かく砕かれた粒が川や風に運ばれて別の場所に移されるのが侵食であり、この堆積物が低い場所に積もると、再び堆積岩を作る材料になります。風化と侵食がなければ、堆積岩という岩石そのものが作られにくくなります。
プレート運動と岩石循環のつながり
地殻プレートが互いにぶつかったり、一方が他方の下に沈み込んだりする沈み込み帯では、岩石が再び溶けてマグマとなり、循環が続いていきます。ある地殻プレートが別のプレートの下に押し込まれる沈み込みの過程では、高い熱と圧力によって岩石が再び溶けてマグマを作ることがあります。こうしてできたマグマが再び火山活動で噴出すると新たな火成岩ができるため、プレート運動は岩石の循環を回し続ける根本的な動力の一つと考えられています。プレートの動きそのものが気になる方は、プレートテクトニクス入門もあわせてご覧ください。
化石が特に堆積岩から多く発見される理由
生物は死んだ後、比較的柔らかい堆積物に素早く埋まると形が保存されやすいのですが、この過程自体が堆積岩ができる過程と重なるためです。火成岩は高温のマグマや溶岩の状態を経るため、その中に生物の痕跡が残りにくく、変成岩は高い熱と圧力で既存の組織が破壊されやすくなります。一方、堆積物は比較的低い温度で徐々に積み重なるため、骨や殻のような硬い部位がその中にそのまま閉じ込められ、化石として残る可能性が高くなります。化石ができる具体的な過程については、化石ができるまでの過程でさらに詳しく取り上げています。
「循環」という名の通り、決まった順序はない
岩石の循環は、火成岩→堆積岩→変成岩という順序だけで流れていくのではなく、どの段階からでも他の段階へ直接移行できる開かれた循環です。変成岩が地表に現れて風化すれば、すぐに堆積物の材料になることができますし、堆積岩が地中深くで押し固められれば、溶けることなく変成岩になることもあります。つまり3つの岩石の種類の間には決まった順序がなく、どの経路をたどるかは、その岩石が置かれた温度・圧力・位置の条件によって変わります。この循環が一巡するには、通常数百万年から数億年という、人間の時間感覚では計り知れない地質学的な時間がかかります。