地球上で最も隔絶された場所

「隔絶」という言葉が意味するものはさまざまで、他の人からの距離が最も遠いこと、物理的にたどり着くのが最も難しいこと、単に定期的な交通手段が乏しいことなど、定義によって当てはまる場所が変わる。異なる基準で「最も隔絶した場所」とされるいくつかの例を紹介する。

ポイント・ネモ(到達不能極)

あらゆる方向において陸地から最も遠い海上の地点で、南太平洋に位置し、最も近い海岸線からおよそ2,700キロメートル離れている。あまりに隔絶しているため、最も近くにいる人間が船上の誰かではなく、頭上を通過する国際宇宙ステーションの宇宙飛行士であることもある。

トリスタン・ダ・クーニャ

南大西洋に浮かぶ小さな有人島で、地球上で永続的に人が居住する場所としては最も隔絶した諸島としてしばしば挙げられる。空港がないため、南アフリカからの数日がかりの船旅が唯一の交通手段であり、毎日決まった時刻に運航しているわけでもない。

オイミャコン(ロシア)

シベリアにある村で、地球上で恒常的に人が住む場所の中でも屈指の寒さとして知られ、冬の気温は氷点下50度を下回ることもある。ここでの隔絶は距離よりも、年間を通じた安定したアクセスを難しくする極端な気候条件によるところが大きい。

マッコーリー島

オーストラリアと南極大陸の間に位置する亜南極の島で、常駐する民間人はおらず、交代制の研究基地スタッフのみが滞在する。極端な孤立と定期的な交通手段の欠如から、地球上で最も訪問者の少ない場所のひとつとされている。

墨脱県(中国)

ヒマラヤ東部の非常に険しい山岳地形に囲まれているため、中国国内で最後まで道路によって外部と結ばれていなかった県として歴史的に知られ、年間を通じて安定した道路アクセスが確保されたのは2010年代に入ってからだった。

「隔絶」の測り方は文脈によって異なる

地理学者や旅行ライターは、何を基準にするかによって異なる定義を用いる。他の陸地からの純粋な距離(ポイント・ネモのような例)、他の有人地からの距離(トリスタン・ダ・クーニャのような例)、あるいは単純な到達の難しさ(一年の大半を山に閉ざされる村のような例)などである。ある基準では上位に来る場所が、別の基準では当てはまらないこともある。

場所が動くわけではなく、アクセスが改善されることで隔絶は少しずつ減っている

かつて極めて隔絶していたとされた多くの場所は、この数十年で航空網や衛星通信、道路建設の進展により、はるかにたどり着きやすくなっている。世界で最も隔絶した有人地のリストは、インフラの整備が進むにつれて10年ごとに少しずつ縮小している。

よくある質問

ポイント・ネモには実際に誰か住んでいるのですか?

いいえ。そこは陸地がまったく存在しない外洋上の一点であり、誰も住んでおらず住むこともできない。衝突しても被害を与える対象がほとんどないことから、役目を終えた宇宙船を意図的に大気圏再突入・落下させる実際の目標地点として利用されることがある。

物理的にたどり着くのが最も難しい有人地とされているのはどこですか?

トリスタン・ダ・クーニャが代表的な例としてよく挙げられる。空港がなく、数日がかりの船旅という頻度の少ない交通手段に完全に依存しているため、主要都市からの距離だけで見ればより遠い場所よりも、急な訪問がはるかに難しいことが多い。