印刷の拡大縮小倍率(%)はどう計算されるか

コピー機やプリンターで入力する倍率は面積の倍率ではなく長さの倍率であり、この違いこそが多くの人が最初に拡大コピーをするときにつまずくポイントです。

倍率(%)=(目的のサイズ ÷ 元のサイズ)× 100

あるサイズから目的のサイズに拡大したい場合、目的のサイズを元のサイズで割って100を掛けます。縦横を同じ比率で拡大縮小しないと、内容が歪んで引き伸ばされてしまいます。

A4・A3・A5などのISOサイズは√2倍、約141%で拡大縮小できる

国際規格のISO 216シリーズは、縦横比を保ったまま面積がちょうど半分・2倍になるように設計されています。この関係があるからこそ、A4をA3に拡大する倍率は常に141%(√2×100)であり、200%にはなりません。

200%は面積を2倍ではなく4倍にする

縦横をどちらも2倍にする(200%に設定する)と、面積は長さの2乗に比例するため実際には4倍になります。拡大倍率を感覚だけで決めるときに最もよくある勘違いです。

北米のレター・リーガルサイズはISOのような比率を持たない

ISOシリーズと異なり、北米で使われるレター(8.5×11インチ)やリーガル(8.5×14インチ)は用紙サイズ間で縦横比が一定ではないため、タブロイド(11×17インチ)などへ単純な倍率で拡大すると、どちらかの方向で余白が出たり内容が切れたりすることがあります。

「用紙に合わせる」機能が縦横比の不一致を自動で解決する

元の用紙と目的の用紙で縦横比が異なる場合、多くのプリンターには「用紙に合わせて縮小」といった機能があり、内容が切れないようにより制約の厳しい方の辺に合わせて自動的に倍率を調整してくれます。

ISOの用紙サイズがきれいに拡大縮小できる理由

ISO 216規格は、長辺を半分に折ると、面積は半分になるものの縦横比はまったく変わらないという1:√2の比率を意図的に採用しています。この設計上の工夫があるからこそ、A4からA3、A5からA4など、どの隣り合うISOサイズ同士の拡大・縮小も、組み合わせに関係なく常に141%または71%という倍率になります。

コピー機の「%」が面積の設定ではない理由

「200%」と聞くと日常感覚では紙の面積が2倍になるようなイメージを持ちがちですが、コピー機の倍率は縦と横それぞれに独立して適用されるため、200%に設定すると面積は4倍になってしまいます。複数枚に分割してポスターを印刷したり、特定の用紙サイズにぴったり収まるよう文書を拡大したりする場合は、感覚で倍率を決めず、目的のサイズと元のサイズの比から正確に計算する必要があります。

よくある質問

なぜA4からA3への拡大は200%ではなく141%なのですか?

A3はA4の縦横比を保ったまま面積がちょうど2倍になるように設計されており、面積を2倍にするには各辺の長さを2の平方根、つまり約1.41倍(141%)にすればよいためです。

北米のレターサイズからタブロイドサイズへも、A4→A3のようにきれいに拡大できますか?

完全にはできません。レターとタブロイドはISOサイズのように縦横比が揃っていないため、単一の倍率で拡大すると片方の辺に余白が出たり、内容が少し切れたりします。プリンターの「用紙に合わせる」機能を使えば、この不一致を自動的に調整できます。