1RM(最大挙上重量)推定計算ガイド(Epley式・Brzycki式)

本当に1回だけ挙げられる限界の重量に挑戦しなくても、扱える重量と回数から1RMはある程度正確に推定できます。

なぜ実測ではなく推定するのか

本当の1RMに挑戦するのは、特に経験の浅いトレーニーにとってケガのリスクが高く、十分なウォームアップと回復の時間も必要です。安全に扱える重量と回数から推定する方法は、日常的なトレーニング管理として現実的な選択肢です。

Epley式:1RM = 重量 ×(1 + 回数 ÷ 30)

90kgを5回挙げられた場合、90 ×(1 + 5/30)≈ 105kgが推定1RMになります。Epley式はBrzycki式に比べて、特に回数が多いときにやや高めの数値が出る傾向があります。

Brzycki式:1RM = 重量 × 36 ÷(37 − 回数)

同じ90kgを5回のケースでBrzycki式を使うと、90 × 36 ÷(37−5)= 101.25kgとなります。2つの式は少ない回数では近い値になりますが、回数が増えるほど差が開いていきます。

どちらの式も10回程度までが精度の目安

推定式は回数と疲労の関係がある程度一定であることを前提にしており、1〜10回程度の範囲では比較的信頼できますが、回数が多くなるほど筋持久力の影響が大きくなり、純粋な筋力の指標としての精度は下がっていきます。

推定1RMからトレーニング強度表を作成できる

推定1RMが分かれば、一般的な強度設定の目安として、筋力向上を狙う3〜5回のセットには約90%、筋肥大を狙う8〜10回のセットには75〜80%、フォーム確認やウォームアップには60〜65%程度が使われます。

なぜ同じセットでも式によって推定値が変わるのか

Epley式とBrzycki式はそれぞれ異なるトレーニングデータをもとに導き出された数式であり、回数と重量の関係の捉え方が異なります。どちらが絶対的に正しいというものではなく、2つの推定値の平均を使ったり、どちらか一方の式を選んで継続的に記録し推移を追う使い方が一般的です。

推定1RMは計画のための数値であり、実際に挙がる保証ではない

これらの推定式は、種目や個人差、実際のセットがどれだけ限界に近かったかによって精度が変わる前提の上に成り立っています。推定1RMはトレーニング強度を設定するための実用的な目安として活用し、実際に1回だけ挙げられる保証がある数値とは考えないようにしましょう。

よくある質問

Epley式とBrzycki式、どちらの方が正確ですか?

どちらが絶対的に正確ということはありません。おおむね1〜5回程度の範囲では近い値になり、回数が増えるほど差が広がる傾向があり、Epley式の方がやや高めに出やすい傾向があります。多くのトレーニングプログラムはどちらか一方を選び、継続的に使い続けています。

15回以上の高回数セットから1RMを推定してもいいですか?

計算自体は可能ですが、回数が非常に多くなると筋持久力の影響が純粋な筋力よりも大きく数値に反映されるため、推定精度は大きく下がります。3〜8回程度のセットから推定する方が信頼性の高い数値になります。