ノニード製法(こねないパン)の基本

各ステップをタップすると仕上がりへの影響が確認できます。

  1. ノニード製法の原理

    手でこねてグルテンを強制的に発達させる代わりに、水分の多い生地を長時間そのまま置いておくことで、発酵と水分自体の働きだけでグルテン組織がゆっくりと自然に形成されます。

  2. 基本の材料比率

    小麦粉に対する水の割合(加水率)はおよそ70~80%と高めに設定するのが一般的で、そこに少量のイーストと塩を加えて、かなりゆるくべたついた生地を作ります。生地がゆるいほど発酵中にグルテンがよく形成されます。

  3. 1次発酵の時間

    生地を箸やへらで軽く混ぜたら、ラップをかけて室温で12~18時間ほど長めに発酵させます。表面に気泡が浮き、体積が2倍以上に膨らんでいれば発酵が十分な合図です。

  4. 最小限に触って形を整える

    発酵が終わった生地はこねずに、打ち粉を軽くふった台の上で数回折りたたみ、表面に張りを持たせて丸く形を整えます。触る回数が多いほど発酵で作られた気泡がつぶれてしまうため、できるだけ手早く扱います。

  5. ふた付き鍋を予熱する

    オーブン専用の設備がなくても、ふた付きの鋳物ホーロー鍋などをオーブンに入れたまま230度ほどで30分ほどしっかり予熱すれば、鍋自体がオーブンの代わりになり、外側がカリッとしたパンを焼くことができます。

  6. ふたをして焼いた後、開けて仕上げる

    熱い鍋に生地をそっと移し、ふたをしたまま20~30分ほど焼いて蒸気を閉じ込めるとパンがよく膨らみ、その後ふたを開けてさらに10~15分焼くと表面が濃い焼き色でカリッと仕上がります。

時間がこねる作業の代わりをしてくれる

ノニードパンの魅力は、通常のパン作りに必要な手でこねる作業の代わりに、長時間の放置発酵で済ませられる点にあります。労力の代わりに時間を使うため、パン作り初心者が最初に挑戦するのにぴったりの製法です。

ふた付き鍋が見た目以上に働いている

予熱したふた付きの鍋は、生地から自然に発生する蒸気を内部に閉じ込め、業務用のスチームオーブンに近い湿度環境を再現します。これにより、特別な設備がなくても、家庭でパン屋のようなカリッとした皮を作ることができます。

よくある質問

ダッチオーブンや鋳物鍋がなくても焼けますか?

ふたがしっかり閉まる耐熱性の重い鍋であれば代用できます。それもない場合は、天板に水を入れた容器を一緒にオーブンに入れて焼くと蒸気効果をある程度再現できますが、皮のカリッと感はやや劣ります。

パンがふんわりせず、詰まった仕上がりになるのはなぜですか?

発酵不足、生地が硬すぎる、成形時に触りすぎているなどが主な原因です。1次発酵の時間を数時間延ばし、生地をややゆるめに保つと改善しやすくなります。