ネットワークインターフェースカード(NIC/ランカード)の基礎知識

NICが果たしている役割と種類を、順を追って確認していきましょう。

NIC(ランカード)とは何か

ネットワークインターフェースカード(NIC)は、パソコンなどの機器を物理的にネットワークへ接続し、データを電気信号や電波としてやり取りできるようにするハードウェアです。一般には「ランカード」とも呼ばれます。

有線NIC(イーサネットアダプター)

RJ45のLANポートにイーサネットケーブルを挿して接続する方式です。無線よりも安定していて遅延(レイテンシー)が低いため、オンラインゲームやビデオ会議のように途切れのない接続が重要な環境で今も好まれます。

無線NIC(Wi-Fiアダプター)

アンテナを通じて電波でデータをやり取りする方式です。ノートパソコンにはほぼ標準搭載されており、内蔵アダプターのないデスクトップにはUSBドングルやPCIe拡張カードとして追加できます。

オンボードNICと拡張カード

ほとんどのマザーボードにはNICが標準搭載(オンボード)されています。オンボードNICが故障したときや、より速い速度・追加のポートが必要なときは、PCIeスロットに別途拡張カードを装着して置き換えたり追加したりできます。

NICとMACアドレス

すべてのNICには製造時に割り当てられた固有のMACアドレスがあります。このアドレスは同じネットワーク内で各機器を区別するハードウェア識別子の役割を果たし、IPアドレスが変わってもMACアドレスは基本的に固定のままです。

ドライバーの役割

ドライバーは、OSがNICを認識して制御できるようにするソフトウェアです。ドライバーがない、または古いままだと、NICがまったく認識されない、速度が遅くなる、接続が頻繁に切れるといった問題が起きることがあるため、常に最新の状態に保つのがおすすめです。

NICはネットワーク上でどうやって自分を識別させているか

すべてのNICには、工場出荷時に書き込まれた世界で唯一のMACアドレスが割り当てられているため、ネットワークはIPアドレスが割り当てられる前の段階から、ハードウェアレベルで機器を区別できます。ルーターやスイッチはこのアドレスを使ってMACフィルタリングを行ったり、どの機器がどの物理ポートにつながっているかの表を作成したりします。そのためNICを交換したり、ソフトウェアでアドレスを偽装したりすると、他の部分は何も変わっていなくても、ネットワーク上でのその機器の見え方が変わってしまいます。

有線と無線、理屈だけでなく実際の使用感の違い

理論上は、最新のWi-Fi規格は有線に近い速度を出せます。しかし実際には、他のネットワークからの電波干渉や物理的な障害物、アクセスポイントからの距離によって無線の実効速度は大きく変動し、これはケーブル接続では起こらない現象です。ケーブルを使わない利便性よりも安定性が重要な場面では、有線接続の方が依然として一貫性があり予測しやすい選択肢と言えます。

よくある質問

NICが認識されない場合はどうすればよいですか?

ほとんどの場合、ドライバーの問題です。デバイスマネージャー(Windowsの場合)でネットワークアダプターの項目に警告マークが表示されていないか確認し、まずはメーカーの公式サイトから最新のドライバーを入れ直してみるとよいでしょう。

無線NICでも有線ポートと同じくらいの速度が出ますか?

最新規格の無線であれば理論上は有線に近い速度を出せますが、実際には周辺の電波干渉や信号までの距離によって速度が変動するため、安定性を重視するなら有線接続の方が今でも有利な場合が多いです。