NASはバックアップそのものではない理由
RAIDはドライブ1台の故障にも動き続けられる仕組みのため、「これだけで完全なバックアップになる」と誤解されがちです。実際にはそうではなく、誤ってファイルを削除した場合、ランサムウェアがネットワーク経由でNASごと暗号化してしまった場合、火災や水害で機器自体が壊れてしまった場合には、ミラーリングやパリティのコピーもまとめて失われるため、RAIDは何の助けにもなりません。本当の意味でのバックアップ戦略には、まったく別の場所に置いた複製が必要で、一般的には「3-2-1ルール」(3つのコピーを、2種類の異なるメディアに、うち1つはオフサイトまたはクラウドに)がよく参照されます。
実際にNASの恩恵を受けやすいのはどんな人か
写真や動画が年々増え続けている家庭、複数のパソコンで共通のバックアップ先が欲しい人、クラウドの月額課金をずっと払い続けるより自分でメディアやファイルを管理したい人にとって、NASは特に意味があります。逆にノートパソコン1台程度で保存容量もそれほど必要ない場合は、大容量の外付けHDDやクラウドプランだけで済ませたほうがシンプルで維持しやすいことが多いです。
よくある質問
NASはネットワーク経由でつなぐ外付けHDDと同じものですか?
厳密には違います。外付けHDDは1台のパソコンに直接つながっていて、そのパソコンにつないでいる間しか使えません。NASは独自のOSで常時稼働し、ネットワーク上のどの端末からも独立してアクセスできる機器で、多くの場合複数台のドライブを組み合わせて使えます。
最初に買うNASは何ベイあれば十分ですか?
2ベイのNASが定番の入門構成で、RAID 1によるミラーリングという基本的な冗長性を確保できます。4ベイモデルは初期費用が上がりますが、容量が増えていったときにより効率的なRAID 5やRAID 6が選べるなど、柔軟性が高くなります。