平均値・中央値・最頻値の違いを分かりやすく解説

平均値・中央値・最頻値はいずれもデータの「典型的な」値を表す方法ですが、同じ数字の集まりからまったく異なる印象を与えることがあります。

平均値:合計を個数で割った値

平均値は、すべての値を合計し、値の個数で割ったものです。極端な外れ値を含むすべてのデータ点を反映するため、外れ値のある方向に大きく引っ張られることがあります。

中央値:真ん中の値

中央値は、データを小さい順に並べたときにちょうど真ん中に来る値です(データの個数が偶数の場合は真ん中の2つの値の平均)。外れ値がどれほど極端かには影響されず、並べたときの「位置」だけが問題になります。

最頻値:最も多く出現する値

最頻値は、データの中で最も頻繁に出現する値のことです。最頻値が1つの場合もあれば複数ある場合もあり、すべての値が同じ頻度で出現していて明確な最頻値がない場合もあります。

外れ値の影響を受けやすいのは平均値

平均値はすべての値の大きさそのものを反映するため、たとえば少人数のグループの中に1人だけ極端に高い所得がある場合、その方向に大きく引っ張られます。一方、中央値は真ん中の位置に留まり、ほとんど動きません。

所得統計で中央値が使われる理由

世帯所得や住宅価格の統計では、平均値ではなく中央値が報告されることが一般的です。これは、極端に高い所得や高額な住宅を持つ比較的少数の存在によって平均値が押し上げられ、「典型的な」世帯を表す指標として不適切になってしまうためです。

どの指標をどんな場面で使うか

最頻値はカテゴリーデータ(たとえば最も多く売れた靴のサイズ)に適しています。平均値は、大きな外れ値のない比較的対称なデータに適しています。中央値は、所得や資産、不動産価格のように分布が偏っているデータに一般的に適しています。

違いがよく分かる具体例

5人の給与が3万ドル、3.2万ドル、3.5万ドル、3.8万ドル、40万ドルだったとします。平均値は1人の外れ値に大きく引っ張られておよそ10.7万ドルになりますが、中央値は3.5万ドルで、このグループの「典型的な」人が実際に得ている金額をはるかに正確に反映しています。

どちらを使うかによって見出しが誤解を招くこともある

報告書で単に「平均」と書かれている場合、通常は平均値を指しています。給与や住宅価格といったテーマで見出しが平均値と中央値のどちらを使うかによって、読み手が受ける印象はかなり異なる場合があります。平均値に基づく「平均給与が上昇」という報道は、同じデータを中央値で報じた場合とはまったく違って見えることがあります。ある統計が具体的にどの指標を指しているのかを確認する価値があります。

よくある質問

「平均」と言った場合、どれを指すのですか?

日常的には「平均」は通常、平均値(mean)を指します。ただし厳密には、平均値・中央値・最頻値はいずれも「代表値」の一種であり、まとめて緩く「平均」と呼ばれることもあるため、ある主張が具体的にどれを指しているのかを確認する価値があります。

平均値・中央値・最頻値がすべて同じ数字になることはありますか?

あります。理想化された正規分布のような、完全に左右対称で山が一つだけの分布では、この3つはすべて同じ中心の値で一致します。