商業用テナントの権利金(礼金・のれん代)の基礎知識

ステップをタップして、権利金の基礎知識を順番に確認しましょう。

  1. 権利金とは何か

    権利金とは、新しく入居するテナントが、これまでの営業で積み上げられた有形・無形の価値の対価として、退去するテナントに支払うお金のことです。一般的に立地価値・営業価値・造作価値に分けて考えられます。

  2. 立地価値を理解する

    この部分は、場所そのものが持つ価値、つまり人通りや視認性、周辺の商業環境などを反映したものです。場所によって金額の有無や水準が大きく変わり、現在の営業状況とは関係なく評価されることもあります。

  3. 営業価値・造作価値を理解する

    営業価値とは、これまでのテナントが築いてきた常連客や営業ノウハウの価値を指し、造作価値とは、内装や設備といった設備投資の価値を指します。これらは通常、立地価値とは別に交渉・算定されます。

  4. 法的な保護制度を確認しておく

    国や地域によっては、貸主が正当な理由なく、借主が紹介した新しいテナントとの契約締結を妨げてはならないというルールが設けられている場合があります。これは退去するテナントが権利金を回収する機会を守るための仕組みですが、保護の内容は国や契約期間によって大きく異なるため、必ず現地のルールを確認しましょう。

  5. トラブル時は相談窓口を活用する

    権利金をめぐるトラブルが生じた場合は、訴訟にいきなり進む前に、地域の商業賃貸紛争調停機関や中小企業支援窓口などの相談・調停手続きを活用することをおすすめします。

この記事は法律相談の代わりにはなりません

この記事は商業用テナントの権利金に関する基礎的な考え方を紹介する一般的な情報であり、法律相談の代わりにはなりません。この種の金銭に関するルールや保護の内容は国や地域、契約形態によって大きく異なるため、契約前に必ず現地の弁護士や商業賃貸に関する専門機関に確認しましょう。

提示された金額をそのまま受け入れず、必ず交渉する

権利金には決まった算定基準がないため、新しく入居するテナントは、提示された人通りの実績や過去の売上、設備の実際の状態を自分自身で確認したうえで金額交渉に臨むのが基本です。退去するテナントが提示した金額は、あくまで交渉のスタート地点として扱いましょう。

よくある質問

貸主は必ず退去するテナントに権利金を支払う義務がありますか?

いいえ、貸主が直接権利金を支払う義務は通常ありません。多くの地域で定められている保護は、貸主が正当な理由なく、権利金を支払う意思のある新しいテナントとの契約を妨げてはならないという点にとどまり、貸主自身が金銭を負担するものではありません。

権利金の合意は書面で残すべきですか?

はい。後のトラブルを防ぐためにも、権利金が何を対象としているか、金額、支払い条件などを、退去するテナントと新しいテナントの間で署名入りの書面として明確に残しておくことが望ましいです。