住民税の基本 完全ガイド

「住民税」は所得税とは別の仕組みで計算され、納める時期も少しずれています。基本を整理しました。

住民税とは何か

都道府県民税と市区町村民税をまとめた呼び方で、教育や福祉、ごみ処理など地域の行政サービスの財源として使われる税金です。

所得割

前年の所得金額に応じて計算される部分です。税率は自治体によらずおおむね合計10%(市区町村民税6%、都道府県民税4%)が標準とされています。

均等割

所得の金額にかかわらず定額で課される部分です。標準的な金額に加えて、2024年度からは国税の森林環境税(年額1,000円)が個人住民税の均等割と合わせて徴収されるようになりました。

前年の所得をもとに計算される

住民税はその年の1月1日時点の住所地で、前年1年間の所得をもとに税額が決まり、翌年度に納めるという「後払い」の仕組みになっています。転職や退職の直後に住民税の負担を重く感じやすいのはこのためです。

特別徴収(給与天引き)

会社員の場合、毎年6月から翌年5月まで12回に分けて給与から天引きされるのが基本です。入社1年目は前年の所得がないため、天引きが始まらないことがあります。

普通徴収(自分で納付)

自営業者や年金受給者などは、市区町村から送られる納付書を使って、原則年4回に分けて自分で納めます。

一定の所得以下では課税されない

前年の所得が一定額以下の場合、所得割・均等割ともに非課税となる基準が自治体ごとに定められています。

引っ越しをしても納める先は変わらない

その年の住民税は、1月1日時点で住んでいた市区町村に納めます。年の途中で引っ越しても、その年度分の納付先は変わりません。

所得税との違い

所得税は原則その年の所得に対して課税されるのに対し、住民税は前年の所得をもとに翌年度課税される点が大きな違いです。退職して収入が減った翌年に、前年分の高い住民税の請求が来て驚くケースはこの仕組みによるものです。

ふるさと納税との関係

ふるさと納税で寄附金控除を申請すると、その多くは翌年度の住民税から控除される仕組みになっています。ふるさと納税の控除の仕組みとあわせて確認しておくと理解が深まります。

よくある質問

住民税はどの自治体に納めますか?

その年の1月1日時点で住民票がある市区町村と都道府県に納めます。年の途中で引っ越した場合でも、その年度分はもとの自治体に納めることになります。

前年に収入がなければ住民税もかかりませんか?

一般的に前年の所得が一定額以下であれば非課税になりますが、基準額は自治体や扶養状況によって異なるため、詳しくはお住まいの市区町村に確認してください。

均等割の金額は全国どこでも同じですか?

標準額は共通ですが、自治体によっては独自の上乗せ(超過課税)を行っている場合があります。正確な金額はお住まいの市区町村の案内で確認してください。

会社を辞めた後の住民税はどうなりますか?

退職すると給与天引き(特別徴収)を続けられなくなるため、残りの税額を自分で納付する普通徴収に切り替わるか、退職時にまとめて一括徴収されることがあります。勤務先や市区町村に確認するのが確実です。