デビン式(Devine式)で計算する理想体重の考え方

理想体重の計算ツールの多くは、1974年に発表された「デビン式」という計算式をもとにしていますが、これはもともと健康的な体重を示すために作られたものではありませんでした。

男性の式:身長150cmで50kg、以降1インチごとに+2.3kg

デビン式では、男性は身長5フィート(約152.4cm)を基準に50kgとし、そこから1インチ(約2.54cm)身長が高くなるごとに2.3kgを加算していきます。

女性の式:基準は45.5kg、加算率は男性と同じ

女性の場合は基準値が45.5kgとやや低く設定されている以外、1インチごとに2.3kgを加算する計算方法そのものは男性と同じです。

もともとは薬の投与量を計算するための式だった

考案者のB.J.デビン氏は1974年、体重そのままの数値を使うと投与量が過剰になりやすい抗生物質などの薬剤について、投与量を見積もるための臨床的な目安としてこの式を発表しました。健康的な体重の目標値として作られたものではありません。

日本でよく使われる「標準体重」はBMI22が基準

日本の健康診断などでは、デビン式よりも「標準体重(kg)=身長(m)の2乗×22」という、BMI値22を基準にした計算式の方が広く使われています。同じ身長でも、デビン式とこの標準体重の計算式では結果が異なります。

ロビンソン式・ミラー式など、他にも複数の計算式がある

ロビンソン式(1983年)やミラー式(1983年)など、係数がわずかに異なる理想体重の計算式が他にも複数存在し、同じ身長を入力しても式によって結果が微妙に異なります。

なぜ複数の計算式で結果が一致しないのか

デビン式・ロビンソン式・ミラー式は、それぞれ異なる時代に異なる基準集団をもとに作られた経験式であり、どれか一つが絶対的に正しいというものではありません。臨床の投与量計算では、複数の式の平均値を使うこともあるほど、単一の「正解」とは扱われていません。

計算式では分からないこと

理想体重の計算式は身長と性別だけをもとにしており、骨格の大きさや筋肉量、体脂肪の分布までは考慮していません。同じ身長・性別でも、骨格が大きく筋肉量の多い人と、そうでない人とでは、実際に健康的な体重の目安は変わってきます。

よくある質問

デビン式で計算した理想体重より重いと不健康ということですか?

そうとは限りません。この式はもともと臨床での投与量計算を目的とした大まかな目安であり、個人の健康状態を判定するためのものではありません。骨格や筋肉量、年齢など他の要素もあわせて考える必要があります。

日本の健康診断で使われる「標準体重」とデビン式は同じものですか?

異なります。日本の健康診断で一般的に使われる標準体重は「身長(m)の2乗×22」というBMIを基準にした計算式で、デビン式とは成り立ちも計算方法も別のものです。