ホーナイの神経症的性格3タイプまとめ

基本不安への対処法によって分かれる、順応型・攻撃型・遊離型の3つの傾向を見ていきましょう。

順応型(人に近づく)

愛情や承認を得ることで不安を解消しようとするタイプです。精神分析家カレン・ホーナイは著書『現代の神経症的人格』と『内的葛藤』の中で、幼少期に形成される基本不安への対処法によって性格を3つのタイプに分けました。順応型は、他者からの愛情と承認を得ることで不安を解消しようとし、自分の欲求より相手の期待に合わせ、対立を避けようとする傾向を示します。

攻撃型(人に立ち向かう)

力や統制、達成を通じて他者より優位に立つことで不安を解消しようとするタイプです。攻撃型は世界を競争の場と捉え、強く有能になることで安全感を得ようとします。他者からの承認よりも勝利や統制、支配を重視し、弱みを見せることを極端に嫌う傾向があるとされます。

遊離型(人から離れる)

関係そのものから距離を置き、独立性と自足を追求することで不安を避けようとするタイプです。遊離型は他者と感情的に絡み合うことを負担に感じ、一人の空間と独立を守ることで安全感を得ようとします。親密な関係を望みながらも同時に距離を置こうとする内的葛藤を抱えることが多いとされます。

カレン・ホーナイの神経症的傾向理論とは

ドイツ出身の精神分析家カレン・ホーナイは、著書『現代の神経症的人格』(1937年)と『内的葛藤』(1945年)の中で、幼少期に安定した安全感を得られなかった環境で育つことで形成される「基本不安(basic anxiety)」という概念を提唱しました。人はこの不安に対処するために、人に近づく(順応型)、人に立ち向かう(攻撃型)、人から離れる(遊離型)という3つの傾向を示すと説明しました。

3つのタイプは互いに排他的なのか

ホーナイは、心理的に健康な人であれば状況に応じてこの3つの傾向を柔軟に行き来できると考えました。一方で神経症的な人は、3つの傾向のうち一つに過度に固着し、状況に合わなくても同じ方式ばかり繰り返し、残る2つの傾向に関連する欲求を抑え込んでしまうと説明しました。つまり問題は特定の傾向そのものではなく、その傾向に縛られて柔軟性を失うことにあるという見方です。

よくある質問

フロイトの理論とはどう違うのですか?

ホーナイはフロイトの精神分析から出発しましたが、性格形成を性的衝動よりも対人関係や社会・文化的要因に重きを置いて説明した点が、フロイトとの主な違いの一つとされています。

一人が複数の傾向を示すこともありますか?

はい。ホーナイはこれらを厳密な分類というより傾向として捉えており、多くの人は状況に応じて複数の傾向を併せ持ちます。問題になるのは、状況にかかわらず一つの傾向に硬直的に固着してしまう場合です。