抜け毛が「正常」から「注意が必要」に変わるライン
枕やシャワーの排水口に落ちている髪の本数そのものより、抜け方の傾向とパターンを見る方が有効な判断材料になります。頭皮全体にわたる広範囲の薄毛、分け目が徐々に広がっている、数ヶ月前と比べて明らかに生え際が後退している、といった変化はパターンとして皮膚科に相談する価値があります。一方で、数日洗髪しなかった後に抜け毛が多く感じられるといった日々の変動は、通常のサイクルの範囲内であることがほとんどです。
予防習慣は髪の健康を支えるが、医療的な診断の代わりにはならない
頭皮の清潔、髪への負担が少ないスタイリング、ストレスや栄養管理は、間違いなく髪の健康を支える習慣です。しかし遺伝的な男性型・女性型脱毛症やホルモンが原因の脱毛、一部の疾患による脱毛には、実際の診断と、多くの場合、生活習慣の見直しだけでは対応できない、処方薬レベルまたは臨床的に検証された治療が必要になります。抜け毛が続く、あるいは悪化している場合は、生活習慣の改善だけで様子を見続けるより、皮膚科を受診する方が確実です。
よくある質問
洗髪の頻度を減らせば抜け毛は減りますか?
いいえ。すでに休止期に入っている髪は、その日に洗おうと洗わなかろうと、いずれにせよ抜けます。洗髪を控えると、抜けるはずだった髪が頭皮や髪の中に溜まり、次に洗ったときに一気に抜け落ちるだけで、実際に失う髪の総量が減るわけではありません。
20〜30代でこめかみの毛が薄くなってきたら、それは必ず男性型脱毛症のサインですか?
必ずしもそうとは限りませんが、生え際が数ヶ月かけて徐々に後退している、あるいは頭頂部の薄毛が安定せずだんだん目立ってきている場合は、遺伝的な脱毛症の初期に見られる典型的なパターンです。薄毛がかなり進行してから相談するより、早い段階で皮膚科に相談を始める方が、一般的に選べる治療の選択肢は多く残っています。