毛髪の成長サイクル(ヘアサイクル)を理解する

髪はずっと伸び続けるわけではなく、成長・休止・脱落を繰り返すサイクルの中にあります。

成長期(Anagen)

毛包内の毛球が活発に細胞分裂を起こし、実際に髪が伸びる段階で、サイクル全体の中で最も長い期間を占めます。個人差はありますが通常数年にわたって続き、この期間が長いほど髪がより長く伸びる可能性を持ちます。頭皮の毛髪の大部分は常にこの段階にあるとされています。

退行期(Catagen)

毛球の細胞分裂が止まり、毛包が徐々に小さくなりながら成長を終える短い移行段階です。通常数週間程度の短い期間で進行し、毛包が退縮しながら髪が頭皮表面側へ徐々に押し上げられ始めます。

休止期(Telogen)

毛包が完全に活動を止めて休む段階で、この時期の髪は根元が頭皮にゆるくくっついている状態です。通常数ヶ月程度続き、この時期が終わると自然に抜け落ちるか、次の成長期が始まって新しい髪に押し出されて抜けます。1日あたりの自然な抜け毛の多くはこの段階で起こるとされています。

脱落期(Exogen)

休止期を終えた髪が実際に頭皮から抜け落ちていく段階で、休止期の最後の部分として捉えられることもあります。シャンプーやブラッシング中に自然に抜ける髪の大部分がこの段階に当たり、1日あたり50〜70本ほどの自然な脱落は正常な範囲とされています。

各段階が占める割合

健康な頭皮であれば、髪全体の大部分は成長期にとどまり、休止期にある髪は一部にとどまるのが一般的です。この割合が崩れて休止期の髪の割合が大きく増える状態は、一般に休止期脱毛(テロゲンエフルビウム)と呼ばれ、出産、大きな手術、強いストレス、急激な体重変化の後に一時的に現れることがあると言われています。

成長サイクルと脱毛の関係

アンドロゲン性脱毛症のような進行性の脱毛がある場合、成長期の期間が徐々に短くなり毛包が小さくなることで、髪が細く短くなっていく傾向があると言われています。成長サイクル自体は自然な現象ですが、特定の時期に抜ける髪が目立って増えたり、髪全体が細くなっている感じがする場合は、自然なサイクルによるものか脱毛が進行しているのかを見分けてみるとよいでしょう。

成長サイクル(ヘアサイクル)とは

髪は一本がずっと伸び続けるのではなく、成長期・退行期・休止期・脱落期という循環過程を繰り返しながら抜けて新しく生えてきます。すべての髪が同じ時期に同じ段階にあるわけではなく、それぞれの毛包が別々のタイミングでこのサイクルを繰り返しているため、毎日一定量の自然な抜け毛が見られるのは正常なことです。

脱毛が気になる場合

普段より目立って髪が多く抜けたり、髪全体が細くなっている感じがする場合は、正常な抜け毛量の基準や対策方法も合わせて確認してみるとよいでしょう。

よくある質問

髪が伸びる速度を早めることはできますか?

成長期そのものの長さは遺伝的な影響を強く受けるとされており、人為的に大きく伸ばすのは難しいです。ただし頭皮の健康管理と栄養状態を整えることは、髪が成長期を十分に活かすのに役立つ可能性があります。

ストレスを受けると本当に髪がたくさん抜けますか?

強いストレスや急激な身体の変化が一時的に多くの髪を休止期に押しやり、数ヶ月後にまとめて抜け毛が増える休止期脱毛につながることがあると言われています。多くの場合は原因が解消されれば時間とともに回復しますが、長引く場合は専門医に相談する必要があります。