GPS座標:10進度数と度分秒(DMS)の違い

まったく同じ場所でも、まったく異なる2つの書き方で表現できます。その理由を知ると、精密な座標と丸められた座標を見分けられるようになります。

緯度と経度は別々の軸を測っている

緯度は南北方向の位置を表し、赤道の0°から極の±90°までの範囲です。経度は東西方向の位置を表し、本初子午線の0°から対蹠子午線の±180°までの範囲です。

度分秒(DMS)表記

37°33'42"Nのような度分秒表記は、1度を60分に、1分を60秒に分割します。これは時計の時間の分割方法とまったく同じで、同じ60進法に基づく航海術の伝統に由来します。

10進度数(DD)表記

37.5617°Nのような10進度数表記は、同じ位置をひとつの小数で表します。多くのデジタル地図システムやGPS機器は、たとえ画面上ではDMSで表示していても、内部ではこの形式を使っています。

変換の計算式

DD = 度 + 分/60 + 秒/3600 です。10進度数では、N/S/E/Wの文字の代わりに正または負の符号で方角を表します。

小数点以下の桁数が実際に意味すること

おおよその目安として、小数点以下の桁数が1桁増えるごとに精度はおよそ10分の1に絞り込まれます。小数点以下2桁ではおよそ1km、5桁ではおよそ1mまで位置を絞り込めます。コピーした座標がやたらと長く見えるのはこのためです。

符号が方角の文字の代わりになる

10進度数では、緯度が負であれば南半球、経度が負であれば西半球を意味し、DMS表記で使われるN/S/E/Wの文字の代わりを果たします。

なぜ同じ座標に2つの表記法が存在するのか

DMSは、時計の時間と同じ60進法を使う何世紀にもわたる航海術・測量の伝統から直接生まれました。10進度数が主流になったのは、コンピューターが保存・比較・直接的な計算を簡単に行える形式を必要としたためで、多くの最新機器は、たとえ画面上で人間向けにDMSを表示していても、内部では10進度数に変換して処理しています。

なぜ見た目以上に精度が重要なのか

小数点以下わずか2桁に切り詰められた座標は、目的の地点からおよそ1kmほどずれることがあります。おおまかな都市の位置を示すだけなら問題ありませんが、配送先の住所や土地の境界線を示す場合には大きな問題になります。小数点以下何桁を残すべきかは、その座標を実際に何に使うかによって完全に決まります。

よくある質問

正確な住所を示すには小数点以下何桁が必要か?

一般的には小数点以下5〜6桁あれば、特定の建物や場所をおよそ1m以内の精度で特定するのに十分です。それ以上桁数を増やしても、実用上意味のある精度の向上はほとんど得られません。

なぜ地図によっては経度がマイナスで表示されるのか?

10進度数における負の値は、本初子午線より西の西半球(緯度の場合は南半球)を意味します。これはDMS表記で使われるW/Sの文字の代わりを果たしています。