エスプレッソ抽出の仕組みを知る

抽出の仕組みを理解しておくと、自宅のエスプレッソマシンの設定を調整するのがぐっと楽になります。

  1. 高圧抽出の原理

    エスプレッソマシンは、およそ9バール前後の圧力で、細かく挽いた粉に熱湯を短時間(約25〜30秒)通過させることで、濃厚なコーヒーを抽出します。

  2. クレマができる理由

    高圧により、コーヒー粉に含まれる油分と二酸化炭素が水に溶け込み、微細な泡を形成します。この茶色の泡の層がクレマであり、新鮮な豆ほど厚く出る傾向があります。

  3. 粒度と抽出速度

    粒度が粗すぎると水が速く通り抜けてしまい、薄く酸味の強い「未抽出」になり、逆に細かすぎると水の通過が遅くなりすぎて、苦く濁った「過抽出」になります。

  4. ドージングとタンピングの役割

    ポルタフィルターに入れる粉の量(ドージング)をはかりで一定にそろえ、タンパーで水平に押し固めることで、水が一方向だけに偏って通り抜ける「チャネリング」を防ぎ、均一な抽出につながります。

  5. 目安となる抽出量と時間

    一般的には粉18〜20gから、約36〜40gのエスプレッソを25〜30秒で抽出することを基準とし、この範囲から外れる場合は粒度やタンピングを見直します。

  6. 鮮度の影響

    焙煎から時間が経った豆は二酸化炭素が抜けてしまっているためクレマが出にくく、焙煎後数日〜3週間以内の豆を使うのが望ましいとされています。

自宅でもカフェのようなエスプレッソを

家庭用エスプレッソマシンが増えたことで、カフェに引けを取らないエスプレッソを自分で抽出したいという人が増えており、原理を知っておくとマシンの設定調整がずっとスムーズになります。

調整の中心は粒度

酸味が強く薄い味になる場合も、苦く雑味の強い味になる場合も、まず見直すべきはたいてい粒度です。抽出が速すぎるなら細かく、遅すぎるなら粗くするのが、最初に試すべき調整です。

よくある質問

クレマが出ないと抽出に失敗しているのでしょうか?

クレマが薄い、あるいは色が淡い場合は、豆が古いか粒度が合っていない可能性が高いですが、豆の種類によってもクレマの量には元々差があります。

抽出時間が短すぎたり長すぎたりする場合はどうすればよいですか?

抽出が速すぎる場合は粒度を細かく、遅すぎる場合は粗く調整し、25〜30秒の範囲に収まるようにするとよいでしょう。