なぜマルチグレードオイルが存在するのか
低温でよく流れるシングルグレードオイルは高温になると薄くなりすぎ、逆に高温で十分な粘度を保つオイルは低温での流動性が悪くなる傾向があります。マルチグレードオイルは添加剤によって、低温では薄いオイルのように、高温では濃いオイルのように振る舞うことで、一本で両方の条件をカバーします。
適正な粘度がエンジン保護に重要な理由
運転温度でオイルが薄すぎると、可動部品同士の間を保護する油膜が不十分になり摩耗のリスクが高まります。逆に濃すぎると重要な部品への流れが悪くなり燃費にも悪影響を及ぼします。メーカーが特定の粘度グレードを指定しているのは、そのエンジンの実際のクリアランスと運転条件に基づいた理由があるからです。
よくある質問
保護性能を高めるため、指定より濃いオイルを入れても良いですか?
一般的には推奨されません。現代のエンジンはベアリングなど精密な隙間へのオイルの流れを想定した特定の粘度で設計されており、指定より濃いオイルを使うと流れが悪化し、燃費や低温始動時の保護性能にむしろ悪影響を与える可能性があります。
「W」の数字が小さければ、オイル全体としてサラサラということですか?
運転温度では必ずしもそうとは限りません。W数字は低温時の流動性のみを示すものです。0W-40は5W-30より低温時はよく流れますが、高温時の粘度を示す後ろの数字(40対30)を見ると、実は高温時にはより濃い(粘度が高い)オイルです。