消費者物価指数(CPI)
CPIは、家計が購入する商品やサービスの価格が一定期間でどれだけ変動したかを示す指標です。物価上昇率が予想より高く出ると、中央銀行が利上げに動くか利下げを先送りするとの見方から市場がすぐに反応することが多く、逆に物価上昇が鈍化すると利下げ期待が高まりリスク資産に追い風となることもあります。変動の大きい食品・エネルギーを除いたコアCPIも合わせて確認するとよいでしょう。
購買担当者景気指数(PMI)
PMIは、企業の購買担当者に新規受注、生産、雇用、在庫などをアンケート調査して算出する先行性の高い景気指標です。指数が50を上回ればその業種が拡大局面に、50を下回れば縮小局面にあると解釈されます。公式統計より先に発表されることが多いため、市場が今後の景気動向を見極める材料としてよく参照し、製造業PMIとサービス業PMIを比較すると景気のどの部分が強いか弱いかも見えてきます。
雇用指標(失業率・雇用者数)
失業率が低く新規雇用が着実に増えていることは、家計の所得や消費余力が堅調であるサインと解釈されます。ただし雇用統計が強すぎると、賃金上昇による物価圧力を懸念して中央銀行が利下げを先送りする要因になることもあり、逆に雇用が急速に鈍化すると景気後退への懸念につながることもあります。そのため雇用指標の発表時には「良いニュースが悪いニュースとして受け止められる」逆説的な市場の反応がしばしば見られます。
国内総生産(GDP)成長率
GDP成長率は消費、投資、政府支出、純輸出をすべて合算し、一国の経済がどれだけ成長したかを示す最も包括的な指標です。発表頻度が低く確定値が出るまでに時間がかかるため他の指標より遅行性がありますが、企業業績や株式市場全体の方向性を理解する基礎資料として重要です。市場は確定した成長率そのものより、市場予想と比べて高かったか低かったかにより敏感に反応する傾向があります。
消費者信頼感指数
消費者信頼感指数(消費者心理指数)は、家計が現在および今後の景気状況をどう感じているかをアンケート調査して指数化したものです。100を基準にこれを上回れば楽観的、下回れば悲観的な心理が優勢と解釈されます。ただし心理指数は実際の消費支出と必ずしも一致しないため、小売売上高などの実物指標と合わせて確認するのがおすすめです。
景気先行指数と経済指標の読み方のコツ
景気先行指数は、株価、長短金利差、新規受注など景気に先行して動く複数の指標をひとつに合成した総合指標で、数か月先の景気動向を見極めるのに使われます。どの経済指標であっても、発表時には実際の数値そのものより「市場予想(コンセンサス)と比べて高かったか低かったか」に市場が大きく反応する傾向があります。このページは経済指標を理解するための一般的な金融教育コンテンツであり、投資助言ではありません。実際の数値や発表日程は各国の統計機関や中央銀行の公式資料で確認してください。