ドット投票(ドッティング)のやり方:グループでの優先順位付け

ドット投票は「みんなで話し合う」だけでは見えにくい、グループの本当の意見の分布を素早く可視化する方法です。正しい運営手順を紹介します。

  1. 投票を始める前に候補リストを確定させる

    すべての候補は一目で内容がわかる程度に明確な言葉で表示しておく必要があります。投票の途中で内容を聞き直さないと分からないような候補には、参加者は考えて投票できません。投票が始まった後に候補を追加すると、先に出ていた候補が有利になり結果が歪みます。

  2. 1人あたりの投票権(ドット)の数を決める

    目安として候補数のおよそ3分の1程度がよく使われますが、状況により調整します。ドットが少なすぎると誰もが一番好きな1つにしか投票せず、意見のニュアンスが見えなくなります。逆に多すぎるとほとんどすべての候補に票が入り、絞り込むという目的が果たせなくなります。

  3. 1人が複数のドットを1つの候補に重ねてよいか決める

    1人がすべてのドットを1つの候補に集中させることを認めると、特定の選択への強い確信を示せるようになります。一方、ドットを異なる候補に分散させることを求めると、より幅広い意見の分布が見えるようになります。どちらが正しいというわけではないので、投票が始まる前にどちらの情報を得たいのかを決めておきましょう。

  4. 順番にではなく全員同時に投票する

    1人ずつ順番に投票すると、先に投票した人の選択が後の人に見えてしまい影響を与えてしまい、独立した集団の意見を見るという目的が損なわれます。同じ短い時間内に全員が同時にドットを置くようにすることで、それぞれの選択の独立性を保てます。

  5. 結果を集計し、単に勝者を決めるだけでなく上位数件を話し合う

    得票数が最も多いことは、自動的に「正しい」ことを意味するわけではなく、「このグループにとって直感的に最も魅力的だった」ことを意味するにすぎません。なぜ上位の候補に票が集まったのか、また得票が少なかった候補が単に誤解されていただけではないかを簡単に話し合うことで、投票結果は最終判定ではなく有用な情報として活用できます。

ドット投票が実際に測っているもの

ドット投票は、どの候補が客観的に最善かという厳密な分析ではなく、グループの直感的な好みの傾向を素早く把握するための手法です。重要な意思決定の最終ステップとしてではなく、長い候補リストを深く議論できる程度の数に絞り込む用途に最も向いています。

大人数のグループで自由な話し合いより機能する理由

自由な話し合いでは、その意見が場を代表しているかどうかに関わらず、発言力のある一部の参加者が議論を支配しがちです。ドット投票はすべての参加者に同じ重みの投票権を同時に与えるため、声の大きい人が議論の方向を決めてしまう前に、実際の合意点がどこにあるかを可視化できます。

よくある質問

リモートチームでもオンラインでドット投票はできますか?

できます。候補リストの横に決まった数の印を置けるオンラインの共有ボードであれば、紙に貼るドットシールと同じように機能します。1人あたりの投票数をきちんと制限し、全員が同じ時間内に投票することが条件です。

投票が僅差の結果になった場合はどうすればいいですか?

僅差の結果自体が有用な情報です。多くの場合、それは方法が失敗したのではなく、グループの意見が本当に分かれていることを意味します。どれか1つを適当に選ぶのではなく、僅差だった候補について直接話し合うほうが、単純な得票数を最終結果として扱うよりも良い結論につながりやすいです。