「〜割引」「〜%OFF」の計算と、割引を重ねたときの本当の割引率

1回だけの割引計算はシンプルですが、複数の割引を重ねたときや、原価に対する掛け率と売価に対する利益率を混同したときに、計算は直感と少しずれてきます。

  1. 割引後の価格=元の価格×(1-割引率)

    割引率をパーセントから小数に直し、1から引いた数を元の価格に掛けます。8,000円の商品を25%OFF(2割5分引き)で買うと、8,000×0.75=6,000円になります。

  2. 逆算:2つの価格から割引率を求める

    元の価格と割引後の価格から割引率を求めたい場合は、(元の価格-割引後の価格)÷元の価格で計算できます。5,000円の商品が3,500円になっていた場合、(5,000-3,500)÷5,000=30%の割引です。

  3. 「2割引」は20%OFF、「3割5分引き」は35%OFFのこと

    日本では「〜割引」という表現がよく使われ、「1割」は10%、「1割5分」は15%に相当します。「2割引」なら元の価格の80%が支払う金額です。

  4. 割引を重ねても、割引率は単純には足し算にならない

    「20%OFF」と「10%OFF」を続けて適用しても、合計30%OFFにはなりません。10,000円の商品なら10,000×0.80×0.90=7,200円となり、実際の割引率は28%です。2回目の割引はすでに値引き後の価格に対してかかるためです。

  5. 「原価に対する掛け率」と「売価に対する利益率」は別の数字

    原価100円の商品に50%の掛け率で価格を付けると売価は150円ですが、その利益50円は売価150円に対しては約33%にしかなりません。同じ「50%」という数字でも、原価基準か売価基準かで意味が変わります。

割引を重ねた広告表示に注意したい理由

「20%OFFに、さらに10%OFF」のような表示は、消費者に単純な足し算(合計30%OFF)を連想させがちですが、実際には2回目の割引がすでに値引きされた価格に適用されるため、実質的な割引率は常に単純な足し算よりわずかに低くなります。

「掛け率」と「利益率」の混同が実際に問題になる場面

掛け率は原価を基準に、利益率は売価を基準に計算するため、パーセンテージが大きくなるほど両者の数字の差も大きくなっていきます。値付けや取引条件の交渉でこの2つを取り違えると、想定していた利益と実際の利益に無視できない差が生まれることがあります。

よくある質問

割引後の価格と割引率から、元の価格を逆算するにはどうすればいいですか?

割引後の価格を(1-割引率)で割ります。25%OFFで6,000円になっている商品なら、6,000÷0.75=8,000円が元の価格です。

「20%の掛け率」と「20%の利益率」は同じ意味ですか?

違います。原価100円の商品に20%の掛け率を付けると売価は120円になりますが、その利益率は120円に対して約16.7%であり、20%にはなりません。掛け率と利益率は基準となる価格が異なるため、パーセンテージが大きくなるほど差も広がります。