レンズのディオプター(屈折力)と焦点距離の換算

ディオプターと焦点距離は、レンズが光をどれだけ強く曲げるかを表す同じ性質の二つの表現方法で、一つの公式で正確に変換できます。

基本公式はD=1/f(m)

ディオプター(D)は焦点距離(メートル)の逆数です。焦点距離0.5mのレンズは2ディオプター、4ディオプターのレンズは焦点距離0.25m(25cm)になります。ディオプターが大きいほど焦点距離は短く、屈折力の強いレンズになります。

プラスとマイナスでは働きが逆になる

プラスのディオプターは凸レンズ(収束レンズ)で、老眼鏡やルーペのように光を一点に集めます。マイナスのディオプターは凹レンズ(発散レンズ)で、近視矯正に使われ、光を広げる働きをします。

老眼鏡の度数はディオプターで表示される

市販の老眼鏡は+1.00~+3.50程度の範囲で度数が表示されるのが一般的です。数字が大きいほどピントが合う作業距離が近くなり、拡大率も高くなります。

カメラのクローズアップレンズは加算できる

ねじ込み式のクローズアップ(接写)レンズはディオプターで表示され、複数を重ねるとディオプター値をほぼ足し算した効果になり、レンズ本来の最短撮影距離よりさらに近くにピントを合わせられます。

なぜ焦点距離ではなくディオプターを使うのか

ディオプターは足し算ができるのが最大の利点です。2Dと3Dのレンズを重ねると、ほぼ5Dのレンズとして働きます。焦点距離同士ではこのように単純に合算できないため、眼鏡処方やレンズの重ね使いにはディオプターの方が実用的です。

暗算で目安を出す方法

D=1/f(m)なので、100をディオプター値で割ると焦点距離がセンチメートルで求められます。4ディオプターなら100÷4=25cm。電卓なしでもおおよその目安をすぐに出せます。

よくある質問

なぜ眼鏡の度数は焦点距離ではなくディオプターなのですか?

複数のレンズを組み合わせたときにディオプター値は単純に足し算できるため、実際の処方や矯正の仕組みと相性が良いからです。焦点距離はこのように単純合算できないため、眼鏡には不向きです。

一般的な虫眼鏡は何ディオプターくらいですか?

一般的なハンドルーペはおおよそ2~10ディオプター程度で、焦点距離にすると約50cmから10cm程度に相当します。ディオプターが大きいほど対象物をレンズに近づける必要があります。