現代の恋愛用語辞典:ゴースティング、パンくず作戦など

現代の恋愛は、マッチングアプリが登場するずっと前から存在していた行動に、新しい名前を次々と与えてきました。よく使われる用語の本当の意味をまとめました。

ゴースティング(Ghosting)

交際相手や連絡を取り合っていた相手との連絡を、理由の説明も関係を終わらせる意思表示もないまま、突然一切絶ってしまうこと。まるで幽霊のように姿を消すことからこの名前が付いた。

シチュエーションシップ(Situationship)

「友達」でも正式な交際関係でもない、あえて曖昧なまま続いている恋愛・肉体関係。互いにラベルや定義をはっきりさせないまま続くのが特徴。

ラブボミング(Love bombing)

交際の初期段階で、過剰な愛情表現やプレゼント、連絡、愛の言葉などで相手を一気に圧倒すること。急速に感情的な依存関係を作るための手段として使われることがあり、その後態度が急変するケースもある。

ベンチング(Benching)

積極的に他の人とも関係を進めながら、ある相手を「控え選手(ベンチ)」のように優先度の低い保険として、相手の関心を失わない程度の連絡だけ続けて手元に置いておくこと。

オービティング(Orbiting)

直接の連絡は絶った(多くはゴースティングの後)にもかかわらず、SNSのストーリーを見たり投稿にいいねしたりと、相手の「軌道(orbit)」上にとどまり続け、実際に関係を再開することはない状態。

なぜこうした語彙がマッチングアプリ時代に急増したのか

マッチングアプリは従来の恋愛用語では言い表せなかった、曖昧な関係段階を数多く生み出した。さらにSNS自体が、こうした用語だけでなく、オービティングのように公開された投稿があって初めて成立する行動そのものの新しい広まり方を作り出した。

これらは行動パターンの名前であって、臨床的な診断名ではない

これらの用語の多くは心理学的な専門用語としてではなく、SNSやメディアの記事の中でカジュアルな略語として広まった。自分の恋愛で感じているもやもやした行動パターンに名前を付けるのには役立つが、あくまで「行動」を指す言葉であり、相手の人格を固定的に決めつけたり、臨床的な状態を意味したりするものではない。

よくある質問

ブレッドクラミングと、単に相手が忙しいだけの状態は同じですか?

厳密には違う。ポイントは「意図」と「継続性」で、本当に興味があるが忙しいだけの相手は、忙しくても実際に会う時間を作ろうと努力することが多い。一方ブレッドクラミングは、最初から関係を進める意思がないまま関心だけを見せ続ける行動を特に指す。

シチュエーションシップとカジュアルな付き合いの違いは何ですか?

カジュアルな付き合いは、両者の合意のもとで「特定の関係ではない、未定義の関係」だと公然と認識されていることが多い。一方シチュエーションシップは、実際には感情的な深さや排他性を伴うことが多いにもかかわらず、その関係が何であるかを誰もはっきり言葉にしたり話し合ったりしていない状態を指す。