法人税と個人の所得税、税金の仕組みは何が違う

ステップを順番にタップして、法人税と個人所得税の仕組みの違いを比較しましょう。

  1. 税率の構造を比較する

    法人税も個人の所得税も、多くの国では所得が上がるほど税率も上がる累進的な区分構造を採用していますが、区分の基準となる金額や適用される税率はそれぞれ別に定められており異なります。最新の税率は必ず現地の税務当局で確認してください。

  2. 課税対象額の計算方法を比較する

    法人税は一般的に法人の純利益(収益から必要経費を差し引いた額)を基準に計算されるのに対し、個人の所得税は事業からの利益に、その人の他の個人所得を合算したうえで税率が適用されます。

  3. 代表者自身の報酬の扱いを比較する

    法人で役員や従業員として働く代表者は、受け取る給与を法人側の必要経費として計上できるのが一般的ですが、個人事業主自身が事業から引き出すお金は、通常は事業の経費として認められません。

  4. 配当課税と二重課税の考え方を理解する

    法人が税引き後の利益を株主へ配当として分配すると、その配当は受け取った株主側の個人所得として改めて課税されることが多く、同じ利益に対して法人段階と個人段階の両方で課税されることから、しばしば二重課税と呼ばれます。

  5. 社会保険料の算定基準を比較する

    法人から給与を受け取る代表者は、その給与額を基準に社会保険料が計算されるのが一般的ですが、個人事業主は事業所得などを基準に計算されることが多く、計算方法や実際の負担額が両者で大きく異なることがあります。

  6. 帳簿づけの義務を比較する

    法人は規模にかかわらず、複式簿記による正式な記帳が求められるのが一般的である一方、個人事業主は一定の売上規模までであれば、多くの国で簡易な記帳方法が認められる場合があります。

税額の比較だけでは唯一の正解は出ない

税率の構造、課税対象額の計算方法、代表者自身の報酬の扱いがそれぞれ異なるため、どちらの形態が税負担が軽くなるかは、所得の規模、配当を行うかどうか、代表者の報酬設計によって大きく変わります。この記事は一般的な情報であり税務の専門家によるアドバイスに代わるものではないため、現地の税務当局が公表する最新の税率を使って、自分の状況に即したシミュレーションを行ってから判断してください。

法人のお金は代表者個人のお金ではない

よくある誤解の一つが、会社の資金を自分個人のお金のように扱ってしまうことです。法人化した時点で資産は法人に帰属し代表者個人のものではなくなるため、給与・配当・きちんと記録されたローンといった正式な手続きを経ずに資金を引き出すと、会計・税務上の問題(株主や役員への不適切な立替金の計上などと呼ばれることがあります)につながるおそれがあります。

よくある質問

所得が同じなら法人のほうがいつも税金は少なくなりますか?

一概には言えません。所得の規模、配当を行うかどうか、代表者の報酬をどう設計するかによって結果が変わるため、税務の専門家と一緒に試算してから形態を選ぶことをおすすめします。

代表者は法人の利益を自由に引き出してもよいですか?

よくありません。法人化した資産は法人のものであるため、正式な給与や配当の手続きを経ずに引き出すと、不適切な立替金の計上などとして会計・税務上の問題になることがあります。