カメラの露出の基本:絞り・シャッタースピード・ISOを解説

スマートフォンでのスナップ写真からプロの撮影まで、あらゆる写真は同じ3つの設定によって形作られている。それぞれが実際に何をコントロールしているのかを見ていこう。

絞り(F値)

レンズの開口部の大きさを表すもので、f/2.8やf/16のようなF値として表される。直感に反するが、F値が小さいほど開口部は広くなり、より多くの光を取り込み被写界深度は浅くなる。一方F値が大きいほど開口部は狭くなり、光は少なく、シーンのより広い範囲にピントが合う。

シャッタースピード

カメラのセンサーが光にさらされる時間のことで、通常は1秒未満の分数で表される。速いシャッタースピードは動きを止め、遅いシャッタースピードは動きをぶらしながらより多くの光を取り込む。だからこそ遅いシャッタースピードは三脚と組み合わせて使われることが多い。

ISO

センサーの光に対する感度のこと。ISOを上げると、絞りやシャッタースピードを変えなくても暗い場面での画像が明るくなるが、その分視覚的なノイズ、いわゆる「粒子感」も増える。暗い場所で撮った写真が「ザラついて」見えることが多いのはこのためだ。

露出の三角形

絞り、シャッタースピード、ISOの3つが合わさって全体の明るさを決める。動きを止めるためにシャッタースピードを上げるといった具合に、ある設定を変えて何かの問題を解決すると、通常は露出のバランスを保つために他の2つのどちらかで調整する必要が出てくる。

被写界深度

画像の手前から奥にかけて、どれだけの範囲がくっきりとピントの合った状態に見えるかということ。主に絞りによってコントロールされ、絞りを開く(F値を小さくする)と背景がぼける。これが、被写体をシャープに、背景を柔らかくぼかすポートレート風の写真の効果の正体だ。

焦点距離

ミリメートルで表される測定値で、レンズの画角を決める。焦点距離が短い(広角)レンズはシーンをより広く捉え、焦点距離が長い(望遠)レンズは遠くの被写体を拡大して写す。露出とは別の性質だが、しばしばズームと混同される。

「明るいレンズ」ほど高価な理由

非常に広い絞り(低い最小F値)を実現できるレンズは、著しく多くの光を取り込み、より強い背景ボケを生み出すことができるが、そのどちらも高い精度で設計するのは難しい。この余分な光学的な複雑さが、低い最小F値を持つプロ用レンズが基本的なキットレンズよりもはるかに高い価格帯になる大きな理由のひとつだ。

オートモードはこの計算を裏側でこなしている

スマートフォンのカメラやカメラのオートモードは、適正露出の写真を得るために、常にこの3つの設定を裏側でバランスさせている。露出の三角形を理解することが本当に重要になるのは、その自動的なバランスを意図的に上書きしたくなったとき、たとえば背景をわざとぼかしたり、速い動きを止めたりしたいときだ。

よくある質問

なぜ夜の写真はザラついて見えるのか

暗い場所では、画像を十分な明るさに保つためにカメラがISOを上げざるを得ないことが多く、ISOが高いほど視覚的なノイズが増える。絞りをより開いたり、シャッタースピードを遅くしたり(多くの場合三脚と併用)することで、ISOに頼る度合いを減らすことができる。

ポートレートで見られる、あの背景がぼける効果は何が作っているのか

主に開いた絞り(低いF値)と、被写体と背景のあいだにある程度の距離があることの組み合わせから生まれる浅い被写界深度だ。焦点距離が長くなるほど、この効果はさらに強調される傾向がある。