カメラ クロップファクター 換算焦点距離 計算ガイド

同じレンズでも、後ろにあるセンサーのサイズによって画角は変わり、クロップファクターはその違いを数値で比較するための係数です。

クロップファクターはフルサイズを基準にした比率

クロップファクターは、フルサイズセンサーの対角線の長さと、そのセンサーの対角線の長さを比較した比率です。フルサイズは基準の1.0倍で、小さいセンサーほどクロップファクターは1.0倍より大きくなり、同じレンズでもより狭い範囲しか写りません。

換算焦点距離 = 実際の焦点距離 × クロップファクター

50mmのレンズを1.5倍のクロップセンサーに装着すると、画角はフルサイズ換算で50 × 1.5 = 75mm相当になります。レンズ自体の焦点距離は50mmのままですが、写る範囲はフルサイズの50mmより狭くなります。

主なセンサーのクロップファクター

フルサイズ:1.0倍。キヤノンAPS-C:1.6倍。ニコン/ソニー/富士フイルムAPS-C:1.5倍。マイクロフォーサーズ(オリンパス/パナソニック):2.0倍。1インチセンサー(多くのコンパクトカメラ):2.7倍。

キヤノンのAPS-Cは他社と数値が少し異なる

キヤノンのAPS-Cセンサーは、ニコン・ソニー・富士フイルムが使うAPS-Cセンサーよりも物理的にやや小さいため、同じ「APS-C」という括りでもキヤノンは1.6倍、他社は1.5倍というクロップファクターの違いがあります。

クロップファクターは画角を変えるが、実際のF値は変わらない

50mm F1.8のレンズは、どのセンサーに装着してもF1.8のままです。クロップファクターが変えるのは画角(と、考え方によっては被写界深度の見え方)であり、レンズが実際に取り込む光の量や本当の焦点距離自体は変わりません。

なぜ小さいセンサーだと同じレンズが「望遠寄り」に感じるのか

小さいセンサーは画像を拡大しているわけではなく、レンズが作り出す同じ像の中から、より狭い範囲を切り取って記録しているだけです。その結果として、フルサイズでより長い焦点距離のレンズを使ったときの画角に近い見え方になります。これが、クロップセンサー用レンズを比較する際に「フルサイズ換算」の焦点距離で表記する理由です。

クロップファクターは異なるフォーマット間で機材を比較するときに特に重要

フルサイズでの撮影に慣れている人がマイクロフォーサーズやAPS-Cのシステムに乗り換えたり比較検討したりする際、クロップファクターを使えば見慣れた画角を得るために実際どの焦点距離のレンズを選べばよいかが分かります。野生動物、ポートレート、広角撮影など、用途に応じてシステムをまたいでレンズを選ぶ際に特に役立ちます。

よくある質問

クロップファクターによってレンズが物理的にズームするのですか?

いいえ、レンズ自体の焦点距離や光学的な性質は変わりません。クロップファクターは、レンズが作る像のうちセンサーがどれだけの範囲を実際に記録するかを示すもので、より長い焦点距離に相当する画角が得られるだけで、実際に拡大されているわけではありません。

スマートフォンのカメラにもクロップファクターはありますか?

あります。スマートフォンのセンサーは1インチセンサーよりもさらに小さいことが多いため、クロップファクターは非常に大きな値になります。これが、スマートフォンのカメラのスペックが、実際の物理的な焦点距離ではなく「フルサイズ換算」の焦点距離(24mmや77mmなど)で表記されることが多い理由のひとつです。