血圧の数値の読み方(正常・境界域・高血圧の基準)

血圧の測定値に含まれる2つの数字の意味と、分類の基準が示す一般的な内容を解説します。

  1. 2つの数字の読み方:収縮期血圧と拡張期血圧

    血圧は「収縮期血圧/拡張期血圧」(例:120/80mmHg)という形で表記されます。収縮期血圧は心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力、拡張期血圧は心臓が拡張して血液が満たされるときの圧力を意味します。

  2. 正常血圧の目安

    一般に収縮期120mmHg未満かつ拡張期80mmHg未満であれば正常血圧とされます。ガイドラインによっては、正常のすぐ上の範囲(おおむね収縮期120〜129mmHgで拡張期はまだ80mmHg未満)を「正常高値」などとして区別し、生活習慣への注意を促す場合もあります。

  3. 高血圧と診断される前の「境界域」

    この境界域をどこから始め、どう呼ぶかはガイドラインによって異なります。収縮期130〜139mmHgまたは拡張期80〜89mmHg程度を「1度」に近い早期の区分とするガイドラインもあれば、同様の範囲をより高い診断基準の手前の「境界域高血圧」として扱うガイドラインもあります。呼び方にかかわらず、この範囲は生活習慣の見直しが勧められる目安と考えられています。

  4. 高血圧と診断される目安

    高血圧と診断される具体的な基準値はガイドラインによって異なります。複数回の測定で確認された収縮期140mmHg以上または拡張期90mmHg以上を基準とする団体もあれば、収縮期130mmHg以上または拡張期80mmHg以上をより早い段階の定義とする団体もあります。より重い区分(しばしば「2度」と呼ばれる)は、ガイドラインによって収縮期140〜160mmHg以上または拡張期90〜100mmHg以上あたりから始まり、より積極的な管理が必要とされます。医学会や国によって基準が実際に異なるため、自分の受診先や結果表がどの基準を用いているか確認しておくとよいでしょう。

  5. 一度高く出たからといって、すぐ高血圧とは限らない理由

    病院や健診当日の緊張(いわゆる「白衣高血圧」)により、一時的に血圧が上がることがあるため、診察室での一度の測定だけで高血圧と診断されることは多くありません。複数回測定した平均値や、自宅で測った血圧もあわせて参考にすることが、より正確な診断につながります。

  6. 正確に測定するための基本

    測定前に5分以上安静にし、測定の30分ほど前からカフェインや喫煙を避け、腕を心臓の高さに保つことが、正確な測定のための基本としてよく挙げられます。数値が境界付近にある場合は、自宅で時間帯を変えて複数回測ってみることが参考になります。

一度の数値より、繰り返しのパターンが重要

血圧はストレスや活動、時間帯によって自然に変動するため、一度の健診での測定だけで高血圧かどうかを判断するのは難しいものです。結果が境界付近であれば、自宅で時間をおいて複数回測定し、それでも高い状態が続くようであれば受診することで、より正確な判断につながります。このページは一般的な健康情報であり、医学的な診断に代わるものではありません。数値が気になる場合は必ず医師に相談してください。

分類の基準は世界共通ではない

世界各国の医学会は、それぞれ対象とする国や集団に応じた独自の血圧分類ガイドラインを公表しており、具体的な数値の区切りや区分の呼び方は必ずしも一致しません。これはどちらかが間違っているということではなく、よくある混乱の原因の一つです。受診先や結果表がどのガイドラインを参照しているかを確認しておくとよいでしょう。

よくある質問

病院で測ったときだけ血圧が高くなることもありますか?

はい。緊張により受診時だけ一時的に血圧が高くなる「白衣高血圧」と呼ばれる現象は珍しくなく、多くのガイドラインが、自宅で測った血圧もあわせて参考にすることを勧めています。自宅血圧の方が実態に近い場合もあります。

2つの数字のうち片方だけ高くても、その区分に当てはまりますか?

一般的には、はい。多くの分類基準では、収縮期または拡張期のどちらか一方がその区分の基準を満たしていれば、もう一方が正常範囲内であっても、その区分に分類されます。