ブラックホール基礎知識:形成の仕組みと分かっていること

項目をタップすると詳しい内容を確認できます。

  1. ブラックホールが作られる仕組み

    太陽よりはるかに重い超巨大な恒星が核融合に使う燃料を使い果たすと、もはや自身の重力を支えきれず自ら崩壊します。この過程で超新星爆発が起きた後、残された核が極度に圧縮されるとブラックホールが作られます。こうして作られたブラックホールは、周囲の光さえも脱出できないほど強い重力を持つようになります。

  2. 事象の地平線とは?

    事象の地平線とは、一度越えると光さえも脱出できない境界線を指し、重力によって脱出速度が光速を上回るようになる仮想の境界です。事象の地平線の内側で起きることは、外部からどんな方法でも直接観測することができません。

  3. ブラックホールの種類

    ブラックホールは質量によって、太陽の数倍から数十倍程度の恒星質量ブラックホール、銀河中心にある太陽質量の数百万~数十億倍に達する超大質量ブラックホール、その中間規模の中間質量ブラックホールに分類されます。ほとんどの銀河の中心には超大質量ブラックホールが一つずつ存在すると考えられています。

  4. 特異点の概念

    特異点とは、ブラックホールの中心で物質の体積がほぼゼロに近いほど極限まで圧縮され、密度が無限大に近づく地点を指し、現在の物理法則ではこの地点で起きる現象を完全には説明できません。特異点を正確に理解するには、まだ完成していない量子重力理論が必要だと考えられています。

  5. M87、人類史上初めて撮影されたブラックホール

    2019年4月、世界中の電波望遠鏡を連結した国際共同プロジェクトである事象の地平線望遠鏡(EHT)が、おとめ座銀河団の方向にある楕円銀河M87の中心にある超大質量ブラックホールの影を、人類史上初めて撮影し公開しました。この画像はブラックホールの存在を間接的な証拠ではなく直接観測で確認した歴史的な成果と評価されています。

  6. われわれの銀河中心のいて座A*ブラックホール

    2022年、EHT研究チームはわれわれの銀河の中心にある超大質量ブラックホール、いて座A*(Sagittarius A*)の姿も公開しました。これは太陽質量の約400万倍に達すると推定されています。地球から最も近い超大質量ブラックホールという点で大きな注目を集めました。

  7. ブラックホールは掃除機のようにすべてを吸い込むのか?

    ブラックホールは一定の距離の外側では他の天体と同様に質量に比例した重力だけが働くため、事象の地平線に十分近づかない限り、惑星や星が自然に吸い込まれることはありません。実際、太陽が同じ質量のブラックホールに変わったとしても、地球の公転軌道自体は大きくは変わりません。

ブラックホールはなぜこれほど注目されるのか

ブラックホールは光さえも脱出できないという極端な性質のため、長い間理論上の存在としてのみ考えられていましたが、重力波の観測や事象の地平線望遠鏡(EHT)による直接撮影を通じて実際に存在することが確認され、現代天文学で最も活発に研究されているテーマの一つになりました。

ブラックホールを理解するには相対性理論も一緒に

ブラックホールの事象の地平線や時空の歪みを深く理解するには、相対性理論も併せて調べてみることをおすすめします。ブラックホールを成り立たせている物理法則を説明してくれます。

よくある質問

ブラックホールの中に入ると何が起こりますか?

事象の地平線を越えると、光さえもどんな情報も外に出ることができないため、内部で実際に何が起きているかは現在の物理法則では直接確認する方法がありません。

ブラックホールはいつか消えることもありますか?

理論上、ブラックホールは「ホーキング放射」という微細なエネルギー放出を通じて非常に長い時間をかけて質量を失い蒸発する可能性があると予測されていますが、これは宇宙の年齢よりもはるかに長い時間がかかる理論上の概念です。